ChatGPTのProjectsを、最初はチャットを整理するためのフォルダのようなものだと思っていた。
たしかに、見た目はフォルダに近い。
ブログ用のチャット。
LINEスタンプ用のチャット。
AI活用記事用のチャット。
仕事の整理用のチャット。
そういうものをまとめておく場所として見ると、Projectsは「チャットの分類箱」に見える。
ただ、実際に使ってみると、それだけでは少し足りなかった。
Projectsは、単なるフォルダというより、そのテーマの前提、資料、方針、判断軸を置いておく作業部屋に近い。
Projectsは何をするための機能なのか
OpenAIの公式ヘルプでは、Projectsは長く続く作業に関係するものを一か所にまとめるワークスペースとして説明されている。
具体的には、Project内に以下をまとめられる。
- 関連するチャット
- 参照したいファイル
- Projectごとの指示
- そのテーマで使う文脈や前提
つまり、Projectsはチャットを入れるだけの箱ではない。
チャット、ファイル、指示をまとめて、そのテーマで作業を続けやすくするための場所だ。
ここが、通常チャットとの大きな違いになる。
通常チャットは、その場の相談に向いている。
「この文章を直して」
「このエラーの意味を教えて」
「このアイデアを整理して」
このくらいなら、通常チャットで十分だ。
一方で、何度も続くテーマになると、毎回前提を説明するのが面倒になる。
このブログはどういう方針なのか。
このシリーズでは何を扱ってきたのか。
このツールは何のために作ったのか。
このProjectでは何をやらないことにしているのか。
そういう前提を置いておく場所として、Projectsが効いてくる。
フォルダではなく「作業部屋」と考える
Projectsをフォルダだと思うと、使い方は整理で止まりやすい。
チャットを分類する。
後から見つけやすくする。
テーマごとにまとめる。
もちろん、それも便利だ。
ただ、それだけだと少しもったいない。
Projectsは、チャットをしまう箱というより、そのテーマで作業するための部屋として考えた方が使いやすい。
たとえば、ブログ運営のProjectなら、そこにはブログ運営の前提がある。
どんな読者に向けて書くのか。
どんな文体にするのか。
どんな表現を避けるのか。
どの記事シリーズとつながるのか。
noteや無料ツールへの導線をどう考えるのか。
こういう前提をProject側に置いておく。
すると、毎回ゼロから説明しなくても、「このProjectではこういう方針で考える」という状態を作りやすくなる。

通常チャットとの違い
通常チャットは、単発の相談に向いている。
思いついたことを聞く。
文章を少し直す。
軽く壁打ちする。
調べたいことを聞く。
その場で終わるなら、通常チャットで十分だ。
逆に、通常チャットで扱い続けると面倒になるものがある。
たとえば、記事シリーズ。
第1弾で何を書いたのか。
第2弾で何を整理したのか。
第3弾では何を言ったのか。
次の記事でどこまで踏み込むのか。
これを毎回説明するのは手間になる。
Projectsに入れておけば、そのテーマのチャットや資料を同じ場所に置ける。
通常チャットが「その場の机」だとすると、Projectsは「資料を置いた作業部屋」に近い。
GPTsとの違い
GPTsとの違いも、少しややこしい。
私の感覚では、GPTsは決まった用途の入口だ。
たとえば、以下のようなものはGPTsに向いている。
- 記事レビュー専用GPT
- LINEスタンプ案を出すGPT
- WordPress投稿前チェックGPT
- 企画整理専用GPT
「この型で処理してほしい」
「この手順でレビューしてほしい」
「この出力形式で返してほしい」
こういう作業はGPTsが向いている。
一方で、Projectsはもう少し広い。
Projectsは、特定の作業手順というより、そのテーマ全体の文脈を置く場所だ。
たとえば「AI活用記事シリーズ」というProjectなら、そこでは記事レビューだけではなく、複数の作業が発生する。
次の記事テーマを考える。
過去記事とのつながりを見る。
公式情報を整理する。
アイキャッチ案を考える。
noteとの切り分けを考える。
やらない記事を判断する。
これは、ひとつのGPTsに閉じ込めるより、Projectとして扱う方が自然だ。
GPTsは「型」。
Projectsは「作業部屋」。
そう考えると、かなり分かりやすくなる。
カスタム指示との違い
カスタム指示は、ChatGPT全体に効かせる基本姿勢だ。
たとえば私の場合なら、以下のような方針を入れておきたい。
- ただ肯定しない
- 論点を整理する
- 実現性や保守性を見る
- やらない判断も出す
- 最終判断は自分がする前提で、判断材料を出す
これは、どのチャットでも効いてほしい基本姿勢になる。
一方で、Projectsに入れる指示は、もっとテーマ寄りだ。
ブログ運営Projectなら、ブログの方針。
LINEスタンプProjectなら、スタンプ制作の前提。
AI記事シリーズProjectなら、シリーズ全体の狙い。
つまり、こう分けるとよい。
カスタム指示は、自分全体の基本姿勢。
Projectsの指示は、そのテーマ専用の作業ルール。
なお、OpenAIの公式ヘルプでは、Projectの指示はそのProject内に適用され、グローバルなカスタム指示より優先されると説明されている。
だからこそ、Projectの指示には「そのテーマでだけ守ってほしいこと」を書くのがよい。
Projectsに向いているもの
Projectsに向いているのは、1回で終わらないテーマだ。
たとえば、以下のようなものが向いている。
- ブログ運営
- 記事シリーズ
- LINEスタンプ制作
- 無料ツールの公開方針
- 副収入計画
- 長期の調査
- 継続的な学習
- 仕事の論点整理
- 個人開発の方針整理
ポイントは、何度も同じ前提を使うかどうかだ。
一度聞いて終わるなら、通常チャットで十分。
でも、毎回同じ背景を説明しているなら、Projectsに分けた方がよい。
Projectsに入れない方がいいもの
逆に、何でもProjectsに入れればよいわけではない。
たとえば、以下のようなものは通常チャットで十分だ。
- 一回だけの質問
- 軽い雑談
- すぐ終わる文章修正
- 単発の調べもの
- テーマ化するほどではない思いつき
Projectsを増やしすぎると、今度はProjects自体が散らかる。
フォルダを増やしすぎるのと同じだ。
Projectsは便利だが、細かく分けすぎると管理対象が増える。
なので、私は「長く続くテーマ」だけProjectにするくらいでよいと思っている。

私ならこう分ける
私の使い方なら、ざっくりこう分ける。
ブログ運営はProjects。
AI記事シリーズもProjects。
LINEスタンプ工房の運営方針もProjects。
副収入計画もProjects。
一方で、単発のタイトル案や、ちょっとした文章修正は通常チャットで十分だ。
記事レビューのように、毎回同じ観点で見たいものはGPTsにする。
コードやファイルを実際に直す作業はCodex側に寄せる。
この分け方にしておくと、ChatGPT側で考えることと、Codex側で実装することが混ざりにくい。
ただし、この記事ではCodexの話は深掘りしない。
ここで大事なのは、Projectsを「ChatGPT内でテーマを継続して扱う場所」として見ることだ。
IMEER LAB運営でのProjects例
たとえば、IMEER LAB運営のProjectを作るなら、Projectの指示にはこう書く。
このProjectでは、IMEER LABのブログ運営、note展開、LINEスタンプ、GPTs活用、無料ツール導線を扱います。 具体的な実装作業ではなく、企画、導線、判断軸、優先順位、やらない判断を中心に整理してください。 記事や企画では、以下を重視してください。 - 技術者の作業メモ感を残す - 実体験と判断材料を入れる - 成功談に整えすぎない - 迷ったこと、やめたこと、判断を変えたことも価値として扱う - 個人運営で維持できるかを見る - 半年後にも意味が残るかを見る - ブログ、note、無料ツール、GPTsの導線につながるかを見る 実装詳細、Git操作、API設計、コード修正、テスト設計は別Projectに切り分けてください。
このように書いておくと、そのProject内では「これは運営方針の話」「これは開発室に切り分ける話」のように整理しやすくなる。
単なるフォルダではなく、Projectごとに判断軸を持たせるイメージだ。
Projectsには何を書くべきか
Projectsの指示には、細かい作業手順を詰め込みすぎない方がよい。
毎回変わる手順よりも、毎回変えたくない前提を書く。
たとえば、ブログ用Projectなら以下のような内容が向いている。
- 誰に向けて書くか
- どんな文体にするか
- どんな表現を避けるか
- どの記事シリーズとつながるか
- どこまで技術的に踏み込むか
- noteや無料ツールへの導線をどう扱うか
- 何をこのProjectでは扱わないか
開発用Projectなら、以下のような内容が向いている。
- どのリポジトリを扱うか
- 優先する設計方針
- テスト方針
- 触ってよい範囲
- 触らない方がよい範囲
- 判断に迷ったときの優先順位
副収入計画なら、以下のような内容が向いている。
- 何を優先するか
- 何をやらないか
- 収益化より先に整えるもの
- 無料公開するもの
- 有料化を検討するもの
- 続けられる作業量
Projectsに置くべきなのは、毎回説明するのが面倒なものだ。
忘れられると話がずれるもの。
そのテーマでは常に守ってほしいもの。
判断に迷ったときに戻る基準。
そういうものを置いておくと、Projectsが作業部屋として機能しやすくなる。
まとめ:続くテーマはProjectsに置く
Projectsは、単なるフォルダではない。
もちろん、チャットを整理する場所としても使える。
でも、それだけでは少しもったいない。
Projectsは、長く続くテーマの前提、資料、指示、チャットをまとめておく作業部屋として使うと便利だ。
通常チャットは、その場の相談。
GPTsは、決まった用途の入口。
カスタム指示は、自分全体の基本姿勢。
Projectsは、テーマごとの作業部屋。
この分け方をしておくと、ChatGPTの使い方がかなり整理される。
特に、ブログ運営、記事シリーズ、個人開発、副収入計画のように、何度も同じテーマを扱う場合はProjectsが向いている。
フォルダとして使うだけではなく、そのテーマの作業部屋として使う。
Projectsは、そう考えた方がしっくりきた。

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